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ザクセン州の概要 2 |
ザクセン州議会 |
ザクセン州議会は原則として120名で構成され、任期は5年。東西ドイツ統合後、ザクセン州が誕生した当初はキリスト教民主同盟(CDU = Christliche
Demokratische Union)が議席の過半数を占めて、圧倒的な強さを誇っていたが、近年は新しい政党の進出などによって得票率が低下している。2014年8月31日の選挙でもCDUは第1党となり、政権を維持することになったが、議席数は過半数に満たないため、他のいずれかの党との連立が必要になっている。9月中旬現在、連立の打診、交渉をを進めている。
2014年8月の選挙では、ユーロ体制に批判的で、右派と目される「ドイツのための選択肢(AfD)」が一躍9.7%の得票率を挙げ、結党1年半にしてはじめて州議会への進出を果たした。2004年の選挙で12議席を獲得し、世間を驚かせた極右政党ドイツ国家民主党(NPD=Nationaldemokratische
Partei Deuschlands)は議席獲得に800票足りず、議会を去ることになった。
一方、CDUとの連立で政権の座にあった「自由民主党(FDP)」は議席獲得のために必要な5%以上の得票率を得ることができなかった。同党は2013年秋の連邦議会でも議席を失っており、今回のザクセン州議会選挙の結果、州レベルにおいても政権の座からすべて退くことになった。
FDPやNPDの敗因のひとつはAfDに票が流れたこととみられている。このほか、連帯90/緑の党(Buendnis90/Die Gruenen)も相対的に特色が薄れて得票率が低下した。
これに対して、連邦で連立の座にある政権社会民主党(SPD)は得票率を伸ばして、議席を14から18に増やした。
CDUとSPDは9月19日、連立交渉の開始を決定、11月10 日、連立政権に樹立で合意した。主な合意事項は託児施設の充実、教員および警察官の増員など。野党となる緑の党も人種・男女など各種差別の是正で協力の可能性を示している。
オペラハウスの裏手に立つ現在の州議会議事堂は1994年2月12日に落成。ガラスを多く使用した4階建ての建物で、本会議場や各種会議室のほか、展示場などもあり、一部はいつでも参観可能。
本会議場での審議は年10回ほど傍聴可能となっている。 <上の写真は州議会> |
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州議会の党派別構成
政 党 名 |
2009年 |
2014年 |
得票率(%) |
議席数 |
得票率(%) |
議席数 |
CDU(キリスト教民主同盟) |
40.2 |
58 |
39.4 |
59 |
Die Linke(左派党、前PDS) |
20.6 |
29 |
18.9 |
27 |
SPD(社会民主党) |
10.4 |
14 |
12.4 |
18 |
AfD(ドイツのための選択肢) |
- |
- |
9.7 |
14 |
Gruene/B'90(緑の党/連帯'90) |
6.4 |
9 |
5.7 |
8 |
NPD(ドイツ国家民主党) |
5.6 |
8 |
4.9 |
- |
FDP(自由民主党) |
10.0 |
14 |
3.8 |
- |
その他 |
6.8 |
- |
5.2 |
- |
合 計 |
100.0 |
124 |
100.0 |
126 |
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ザクセン州政府 |
連邦制をとっているドイツでは州の独立性が強く、州においても国と同じように分野ごとの行政を担当する省庁が置かれ、首相が政府の指揮をとる。
各州首相は交代で連邦参議院の議長を務め、連邦参議院議長は連邦大統領に次ぐ高い地位を占める。
現在ザクセン州には8つの省が置かれており、州首相、各大臣それに官房長官の10名で内閣を構成する。
下表は2014年11月13日に成立したCDU/SPD連立内閣。 |
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