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トップページに掲載した風景と話題を四季に分けて掲載しています。
また、ドレスデン市内の各地で開催され、市民に開放されている催事の予定表を掲載しています。 |
春 (Frühling) |
春の気配 |
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夜はまだ氷点下の気温が続いているドレスデンから昨日、早くも春の訪れをしらせる写真が届きました。芝生が緑色を増しはじめる前に急いで花を咲かせたのはクロッカス(手前の薄紫色の花)とヴィンターリンゲ(Winterlinge、木の周りの黄色い花)。そのまま訳せば”冬っ子”とでもいうのでしょうか、日本ではエランシスと呼ばれています。
ドイツには芝生の間にクロッカスなどが植えられ、春先には一面色とりどりの絨毯を敷いたようになるところがたくさんあります。写真の場所は市の中心街からも近い大庭園(グローサー・ガルテン)。撮影したのはカリン・ハイデンライヒさん。(2015年2月28日) |
エルベ川の春 |
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春になるとエルベ川を往来するリバー・クルーズの船も再び多くなります。多くはベルリンの南西ポツダムとチェコのプラハの間を片道約1週間をかけて行き来しています。上りでも下りでも日数は同じ、料金も同じのようです。
ポツダムからエルベ川までは運河。この運河はエルベ川の上を横切っていて、エルベ川との間には16メートルの落差がありますが、そこは船用のエレベーターで運ばれます。
写真は"Swiss Coral"、今は運行していませんが、ほかにも"Clara Schumann"、"Saxionia"などたくさんあります。(撮影:2005年5月1日) |
シーズン到来を告げる蒸気船パレード |
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5月1日はザクセンでも労働の日として法律で祝日と定められています。アメリカで起きた労働運動が発端です。ドイツには昔から5月1日にかけての夜、ダンスをして暖かい日の到来を祝う習慣がある地域があるそうです。ブロッケン山で魔女がほうきに乗って飛び回るのもこの夜です。枝を払って飾りをつけた大きな「5月の木」を村の広場や建物の屋根に立てて祝う習慣はドイツ各地にありますから、ご覧になった方も多いかも知れません。
ドレスデンは恒例の蒸気船パレードが本格的なシーズンの幕開けを告げます。(2003年05月01日撮影) |
歩く時間で示した正確な距離 |
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歩いて旅をした昔の人たちは春を待ちわびたことでしょう。アウグスト強公が領地を正確に測量させた際、位置を示す目印として各地に標石(マイルストーン)がたてられました。カールスバートまで徒歩26時間8分の7など、距離ではなく、歩いてかかる時間が細かに示されています。当時のヨーロッパには統一された距離の単位がなく、歩く時間が誰にでもわかりやすかったのでしょう。アウグスト強公は1722年に1ザクセン郵便マイル=徒歩2時間=2000ドレスデン・ルーテ(=9.062km)と定めていました。
(撮影:2005年4月3日) |
春を迎える |
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この冬(2011年)はドイツでも雪が多く、交通に大きな混乱が生じることもあったようです。ドレスデンでは春先に雪解け水でエルベ川が増水し、はらはらさせられることがあり、今年も既に水位が警戒域に入った日がありました。
「愛しの5月よ、来たれ、そして木々を再び緑にしておくれ(Komm, lieber Mai, und mache die Baeume wieder
gruen...)」と歌われたものですが、最近は昔と比べて春の訪れが早くなってきている気がします。今年はどうでしょうか。写真は春を迎えた旧市街の対岸の公園。 (撮影:2005年4月1日) |
椿のコンテスト |
ドレスデンに今年も椿の季節がやってきました。
Zuschendorf城植物園の椿は咲いている花もあるといった一分咲きの状態ですが、お城の中では「ドイツ椿展示会」が開催され、丹精込めて育てられたあらゆる種類の椿の花が美しさを競っています。
(2005年3月13日) |
ピルニッツ宮殿の花壇 (後方は新宮殿) |
ザクセンの冬は今年に入って雪が多く、南のチェコに接するスキーリゾートは大喜びでした。反面、春が近づくにつれてエルベ川の増水が心配されましたが、その心配もなくなり、ようやく明るい日差しが増してきました。
(2005年4月16日) |
エルベ川を見下ろす丘に咲くライラック |
毎年繰り返し訪れる季節ですが、その年の気象条件によってきれいに咲く花や調子のよくない花があります。今年はとくにエリカやマグノリアがよかったようです。
(2005年5月8日) |
ジャズフェスティバル |
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ドレスデンは音楽祭と並んでジャズ・フェスティバルを売り出し中。今年のアトトラクションに飛び出したのはパラシュート降下。飛行機から空にに舞い出た5人がすべて正確に着地、喝采を浴びた。パラシュートはいずれもザクセン州東部に本拠を置くSPEKON社製のRL-16/3でした。
( 2005年5月15日) |
イースター |
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その昔、ヨーロッパで春の到来を祝った祭りがキリスト教の伝来によってイエスの復活する祭りイースターとなったという。
今年のイースターの休日は4月6日(金)から同9日(月)まで。比較的近場で過ごす人が多く、ドイツ国内の観光地も人で一杯になる。ドレスデンもその代表例だ。
イースターにはウサギがつきもの。ザクセン州南部のエルツ山地で作られる木彫りのミニチュア人形もうさぎをモチーフにしたものがたくさん店に出てくる。多産のウサギと新しい生命となるたまごは春の象徴であり、ドイツのイースターにも欠かせない。
( 2007年03月03日) |
春の味覚アスパラガス |
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ドイツの春の食べ物はなんといってもアスパラガス。軽質の砂地で2-3年かけて丈夫に育てたアスパラガスの根。その上に高さ70cmほどの畝を作って、下から元気な芽が出てくるのを待つ。暖かい春の日が訪れると、若芽は1日に数センチも成長する。地面から頭を出すまえに収穫するのは日本の筍と同じ。育つのが早いので収穫作業は大変だ。朝掘りの新鮮さが第一。食べ方はいろいろあるが、私は溶かしたバターをかけ、ホルシュタインの生ハム=カーテンシンケンを添えて食べるのが最高だと思う。4月末から5月下旬までの楽しみである。
( 2007年4月15日) |
れんぎょう (Forsythie) |
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ドイツで春の到来を告げる花はなんといってもレンギョウです。ドイツ語では、読みにくいですがForsythie、別名は金色のライラックを意味するGoldflieder。 寒くて暗い冬がもうそろそろ遠のいてくれてもいいのではないかと思う頃、ある日ようやく明るい太陽の光がさし始め、あたりを見るといつの間に咲いたのか、通りの生垣や畑の縁に黄金色の花が陽光に輝いている、そんな花がレンギョウです。 この頃には庭や野の緑も濃さを増し、青い空、黄色いレンギョウが美しいコントラストを作り出します。
( 2005年4月16日、ピルニッツで) |
エルベの川岸掃除 (Elbwiesenreinigung) |
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ドレスデンでは毎年イースター前の週末に、市民によるエルベ川の川岸のごみ拾いが行われます。昨年は約800人のボランティアが左右両岸合わせて26kmの間で12トンのごみやプラスチック容器などを集めました。春先の増水で上流から流れ着いてくるものも多く、2002年の洪水の後は周辺の潅木などがビニールの袋などで満艦飾の有様でしたが、毎年の掃除でますますきれいになっています。現地の主だった企業が作業用の手袋や弁当などを提供しています。川岸の掃除は今年で14回目になります。
(2004年4月3日撮影) |
菜の花畑 (Rapsfelder) |
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ザクセン州の油菜作付面積は約13万ヘクタール。5月になるとドレスデンの郊外にもなだらかな起伏のある畑のはるかかなたまで一面に鮮やかな黄色の絨毯が広がります。菜種の収穫量は45万トン、半分はバイオディーゼルや潤滑油の製造に使用され、残りの半分は食用油、マーガリンなどの食料品の生産に使用されます。食料にもなるものが自動車燃料に使われることに複雑な思いもあるようです。
油菜畑とその中の風力発電設備はドイツの典型的な風景の一つとなってきています。
(2005年5月16日撮影) |
復活を告げるイースターライダー |
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ザクセン州の東部、バウツェンやその周辺にはソルブ人と呼ばれるスラブ系の人が多く住んでいて、独自の文化や伝統を守っている。
写真は、そのバウツェンからキリスト復活の知らせを近隣の町や村に伝えに出発するイースター・ライダーたち。隣のラーディボールの町への行きと帰りにははソルブ語でキリスト復活の歌を歌い、祈りをささげる。
バウツェンを中心とする近隣の町や村では最も大きなカトリックのソルブ人の宗教的催し。 |
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