歴 史
ドレスデンを基点にエルベ川を運航する蒸気船団は約170年の歴史を持ち、ザクセン王国から特許を受けた船会社が蒸気船"Koenigin
Maria(女王マリア)号"をはじめてドレスデンからマイセンに向けて運航させたのは1837年7月30日であった。
その後、Blasewitz地域に造船所が設けられ、1879年には"Dresden III号"が建造されたが、
この船は現在も"Stadt Wehlen(ヴェーレン市号)"という船名で運航されている。
運航会社は1911年には蒸気船33隻、従業員535人を擁するまでに成長した。1928年にはすべての船がそれまでの緑と白の2色から白一色に塗り替えられたため、この蒸気船団は現在も"Weisse Flotte(白い船団)"と呼ばれるようになったという説もある。1930年代はおおぜいの乗客で賑わい、 |
1940年までに300万人以上が利用したといわれる。第2次大戦後は船の多くが戦後賠償でチェコスロバキアやソ連に提供され、稼動可能な船は8隻に減った。東ドイツ時代は消滅の瀬戸際に立たされていたが、東西ドイツの統合後、船団は一時信託公社の管理下に置かれた後、Conti-Reederei社が取得した。新会社Sachsische
Dampfschiffahrts GmbH & Co. Conti Elbschiffahrts KGのもとで1993年から94年にかけて8隻の蒸気外輪船がオリジナルに忠実に復元、改修された。新会社はザクセン州が51%を保有している。
船団の中で"Diesbar"は現在でも燃料に石炭を使っている唯一の船で、1980年に歴史的記念物に指定された。 |